ぱぷ火🐧💚ご飯読書哲学『ぺんぎんロマンス』

霞を食べて生き延びたい『ぺんぎんロマンス』

ベーグルとおにぎり


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「ベーグル」それはどういう響きをもって、人の心に何を語りかけるのか?少なくとも「おにぎり」ほどには何ということもない、私にとっては好みのパンの一種の呼び名です。

しかしながら、何が一体日本人とベーグルとを結び付けているのだろう?……そう考えると案外、私たちはいわゆる“デラシネ”なのでしょうか。私があの夏のベーグルの記憶にとらわれ、それを呼び起こすのも、何ら不自然ではないと思ってよいのでしょうか。

さて、あの夏のベーグルとは、私が一人暮らしを始めた頃に人生で初めて作ったパンのことです。それはプレーンのベーグルでした。小さな台所の窓から射す木漏れ日が、壁紙の白に揺らめきながら自然の営みを映し出していました。

今から思えば発酵し過ぎた上に生焼け気味だったのではないかと思われるので当時がっかりした記憶があるにもかかわらず、今となってはそれが不思議とノスタルジックに思い出され、その時の味を再現したくなってしまうのです。焼き上がりを待つときめきと焼き立てを台所に立ちながらほおばった瞬間は、年月を経て抽象化されたことにより忘れ難い記憶として定着したのでしょう。

しかし、そのレシピを探していたのですがまだ見つかっていません。もっとも再現するには、わざと同じように失敗しなければなりませんが……何はともあれベーグルとの相性は良さそうなので、これからも色々とその時々によってはアレンジを加えつつ作っていきたいと思っています。

それはそうと、おにぎりには化石が存在するようですが、ベーグルの化石なるものはあるのでしょうか?パンの化石ならあるようですね。機会があればこの目で見てみたいものです。

・(作ったベーグル一覧)

   ・チェリーベーグル